川中島白桃


品種名川中島白桃
分類バラ科サクラ属
出生地長野県川中島
登録番号なし
品種登録者なし
登録品種の育成をした者の氏名池田正元
白桃×上海水密の混植園
重量250-300g程度(1玉辺り)
糖度平均16-18%
主な栄養価カリウム、食物繊維、ビタミンC、ビタミンE
その他の特徴果肉は白く、タネの周りが真紅に色づく
栽培面積1,049ha(2019年度)

来歴

1955−1964年長野に生まれる

昭和30年代に長野県川中島町において、池田正元氏が自園で「白桃」と「上海水密の混植園」で改良を進める中、発見した品種である。1961年に「池田1号」として、出荷が始まったとされる。その後、1977年に現在の川中島白桃と命名される。
池田氏は、品種登録をして品種を独占することをしなかった。そのため、川中島白桃は産地で広く栽培されるようになり、全国的な知名度となった。

歴史の教科書に載っている川中島

現代は、桃の産地として全国的に認知されている川中島だが、戦後時代は戦場であった。

川中島の古戦場

Kawanakajima Hakuto

川中島の戦いは1553年1564年の12年の間に計5回、戦国大名の武田信玄(武田晴信)と、上杉謙信との合戦である。

Kawanakajima Hakuto

上杉謙信(右)の太刀を武田信玄(左)が軍配で受け止める像

長野市川中島古戦場史跡公園
川中島白桃が生まれるおよそ500年前の出来事である。

全国的知名度の川中島白桃の2つの危険性

1.品種の不当表示の問題桃は、りんご、ぶどう、梨等と同等以上に、果実の見た目が似通ったものが多く、品種の判別が困難な果樹である。さらに桃は、産地と品種によるプレミアム性が高いため、産地や品種を偽って販売するものが出てくる可能性がある。

2.生産者の数の増加が品質を不均一にする。桃は品種によって味が大きく左右される果樹である。川中島白桃は品種登録をしないおかげで誰でも作ることができた。しかし、生産者(栽培方法)や産地が全国で多様化することによって、良くも悪くも川中島白桃の味が多様化している。

そのため、消費者は1で好みの産地の桃がいつ旬なのかを調べ、加えて、好みの生産者も見つけることを強くお勧めする。

トピックス

甘味が特徴の桃「川中島白桃」が収穫時期迎える 長野

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20220826/1010023823.html

主な生産地

Kawanakajima Hakuto

山梨県222ha( 21.15% )/ 長野県218ha( 20.73% )/ 山形県216ha( 20.62% )/ 福島県200ha( 19.04% ) / 和歌山県80.8ha( 7.7% )

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Q&A

【 Q 】 美味しい川中島白桃の見分け方を教えてください

【 A 】 果皮が赤く色づいているもの, ふっくらと丸みのあるもの, うぶ毛がしっかり生えていて、ずっしりと重みを感じるものがお勧めです。(※桃は指で押したりすると変色して、売れなくなってしまうので店頭では丁寧に扱いましょう)

【 Q 】 川中島白桃の美味しい食べごろを教えてくだい

【 A 】 桃のお尻の部分から甘い香りが漂ってきたら食べごろです。

【 Q 】 川中島白桃の美味しい食べ方を教えてくだい

【 A 】 川中島白桃は、果汁と甘み、そして程よい硬さが三身一体なのが魅力的な品種のため、生食がお勧めです。また、食べきれない場合は、ジャムやコンポートなどに加工して食べるのもお勧めです。

【 Q 】 川中島白桃の保存方法を教えてください

【 A 】 新聞紙などに包んで冷暗所に保存しましょう。比較的硬い品種なので、柔らかい桃がお好きな方は常温で2.3日追熟すると柔らかくなります。

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参考文献

果物ナビ

https://www.kudamononavi.com/zukan/peach/kawanakajimahakutou

モモの品種判別技術の開発

https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/254182.pdf