シナノゴールド


品種名シナノゴールド
分類バラ科リンゴ属
出生地長野県果樹試験場(須坂市)
登録番号第7328号
品種登録者長野県
品種登録者の住所長野県長野市大字南長野字幅下692-2
登録品種の育成をした者の氏名羽生田忠敬 臼田彰 小林宏光 宮澤孝幸 山下裕之 飯島定次 馬場孝幸 小池洋男 小林裕造
ゴールデンデリシャス×千秋
重量350g程度(1玉辺り)
糖度平均14~15%
酸味0.3%前後
主な栄養価カリウム、リンゴペクチン、アップルポリフェノール
その他の特徴程よい酸味と甘みのバランスが良い
栽培面積(長野県)786ha(2017年度)
生産量2,087t(令和3年度)

来歴

1999年、長野で生まれる

1983年に長野県果樹試験場において、「ゴールデンデリシャス」と「千秋」の交雑、育成を繰り返すことで、長野県生まれのシナノゴールドが誕生した。品種登録は1999年。

信州!りんご三兄弟の三男。9月下旬から出荷が本格化するのが、長野県オリジナル品種であるりんご「秋映」「シナノスイート」「シナノゴールド」の3品種。JA全農長野はこれらを「りんご三兄弟®︎」と名付け、商標登録している。世間では、信州!りんご3姉妹と呼ばれることも多い。

シナノゴールドのテーマソング

りんご3兄弟にはそれぞれテーマソングがある。シナノゴールド篇の歌詞がこちら

♪りんごりんごりんごりんご

信州!りんご3兄弟

お日さまつまったゴールドカラー

私はシナノゴールド

おいしさゴールドメダル級

シナノゴールドおぼえてね

♪りんごりんごりんごりんご

信州!シナノゴールド〜

歌はこちら→

シナノゴールドの皮が黄色い理由とは?

りんごには、赤色、緑色、黄色の色素が含まれており、品種によって含まれる量も異なる。

赤色の色素「アントシアニン」

緑色の色素「クロロフィル」

黄色の色素「キサントフィル」

シナノゴールドは、キサントフィルの分量が多く含まれているため、黄色になる。

本来りんごは、熟す前は緑色をしているが、熟すにつれてクロロフィルが減少することで、品種ごとが持っている色素が実で作られることで、赤色や黄色に変色する。

シナノゴールドの洋名は yello®︎

yello®︎は、長野県とイタリア南チロルの果実生産者団体(VOG、VI.P)の間で結ばれたシナノゴールドのライセンス契約の際に、海外用の商標として登録されたものである。

「yellow(黄色)」と「hello(ハロー)」からなる造語で、黄色が持つ明るく楽しいイメージを連想させ、20〜30代の若者世代をターゲットにしている。

2016年、yello®︎ の許諾地域は、EU加盟28カ国が果実の生産・販売、商標使用の独占許諾が独占許諾されており、スイス、北欧、東欧、ロシア、北アフリカ等は果実の販売、商標使用のみが独占許諾されていた。

2019年にVOGが許可する南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、チリ、米国の5カ国5生産者が商業生産できるようライセンスを結び直した。海外生産されたシナノゴールド(yello®︎)が販売できる地域も、EUやロシアだけではなく、yello®︎ の商標を取得している90カ国で販売が可能となった。

トピックス

長野リンゴの「シナノゴールド」海外栽培拡大へ

https://web.archive.org/web/20200202042555/https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42111000W9A300C1L31000/

yello®︎海外の記事

https://www.esmmagazine.com/fresh-produce/yello-the-new-yellow-apple-returns-to-the-market-227277

シナノゴールド開発ストーリー 3人の担当研究者がそろって「おいしい」と評価

https://www.agries-nagano.jp/story/5763.html

主な生産地

青森県379ha( 48.21% )/ 長野県256ha( 32.6% )/ 岩手県90.2ha( 11.47% )/ 山形県21.5ha( 2.74% ) / 秋田県16.3ha( 2.07% )

※()内はシェア

シナノゴールド ShinanoGold

イタリア(南チロル)18,750ha(96万t)2014年

※これは、南チロルでのりんご栽培全体の総数で、シナノゴールド(yello®︎)の生産が始まる前のデータです。シナノゴールドを含む最新の情報は、分かり次第掲載します。

Q&A

【 Q 】​美味しいシナノゴールドの見分け方を教えてください

【 A 】緑がかったものより、黄色のもの,サイズが同じであれば重いものがお勧めです。

【 Q 】シナノゴールドの食べ方を教えてくだい

【 A 】シナノゴールドは、食感と程よい酸味が魅力的な品種のため、生食がお勧めです。食物繊維などを能動的に摂取したい場合は、しっかりと水洗いをしてから皮ごと食べましょう。日が経つと食感と味が落ちる(通称ボケる)ので早めに食べるようにしてください。味が落ちてしまったのものは、ジュースやジャムに再利用も可能です。

【 Q 】シナノゴールドの保存方法を教えてください

【 A 】カットしていない場合:りんごの呼吸作用を抑えるためビニール袋に入れ、0〜10℃の低温で保存してください。大量の場合は、温度が低く、温度変化が少ない冷暗場への保存をお勧めします。カットした場合:切り口をラップで覆い冷蔵庫で保存しましょう。

【 Q 】秋が旬のりんごが、スーパーマーケットで一年中売られている理由は何ですか?

【 A 】 CA貯蔵法の確立等により、長期保存が可能となっています。

【 Q 】シナノゴールドは、長野県のみで生産されているのですか?

【 A 】青森県でも盛んに栽培されています。また、yello®︎という品種で、イタリアの南チロル地域でも栽培されています。

【 Q 】シナノゴールドを保存するときに注意することがあれば教えてください。

【 A 】ポリ袋で密封して保存することをお勧めします。生身のまま冷蔵庫に入れると、エチレンガスを生成し他の野菜も成熟させてしまう可能性があります。

※シナノゴールドへの質問

【 Q 】「秋映(兄)とシナノスイート(兄)についてどう思う?」

【 A 】僕の親のゴールデンデリシャスは、南チロルで栽培が盛んに行われています。海外の人は、程よい酸味のあるりんご(兄たちよりも僕の方)が好きなのかも知れません。世界的人気のりんご品種、ピンクレディ®︎を超えられるよう、がんばります。

Twitter DM にて質問も承っております!

参考文献

登録品種データベース

http://www.hinshu2.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=7328

欧州における品種シナノゴールド及び商標に関するライセンス契約について

https://www.pref.nagano.lg.jp/hisho/kensei/soshiki/soshiki/bukaigi/documents/20160325siryo10.pdf

果物ナビ

https://www.kudamononavi.com/zukan/apple/shinanogold